赤ちゃんが生れて初めてのお正月を「初正月」としてお祝いします。
正月飾りを飾ったり初詣に出かけて無病息災を祈りましょう。
- お祝いする場所
- 自宅、氏神様を祀った神社へ初詣 等
- お祝い時期
- 生れて初めて迎える正月
- 用意するもの
- 正月飾り
- お祝い金額
- 5,000円~1万円
初正月の意味
初正月は赤ちゃんが生れてはじめて迎えるお正月のこと。
現在は満年齢で年齢を数えるようになったのですが、以前は「数え年」で年齢を数えていました。
数え年では赤ちゃんは、初正月で初めて年齢を重ねて2歳になります。
数え年で年齢を数えていたころは、初正月は初めてのお誕生日というような意味もあったので特別にお祝いしました。
初正月のお祝い方法
初正月では、赤ちゃんと一緒に初詣したり、正月飾りを飾ってお祝いします。
赤ちゃんの負担を考えて混雑する神社へのお参りをさけ、近所の氏神様への参拝とし、タイミングも1月3日以降の落ち着いた時期を狙ってお参りするなどするようにしましょう。
生れた時期によってはまだまだ外出が難しいこともあるでしょうから、初詣は無理せず自宅でのお祝いのみとしても問題ありません。
初正月の正月飾り
初正月では、破魔弓(はまゆみ)や羽子板(はごいた)といった正月飾りを飾って、赤ちゃんの無病息災を祈ってお祝いします。
男の子の正月飾り
男の子の正月飾りには、美しく豪華に装飾された破魔弓(はまゆみ)を贈るのが一般的です。
鎌倉時代の武家では、男の子が生まれると立派な武士になるように願いを込めて、破魔弓を贈る風習があったそうです。
破魔弓は弓と矢と空穂(うつぼ・矢を入れるつぼ)がセットになったものです。
「はま」とは「的を弓で射って破る」ことで、「破魔」という漢字をあてて、魔を破り邪気から子供を守るという意味を込めています。
破魔弓の他には、凧を贈って高くあげて子供が元気に育つことを願ったり、学問の神様である天神様(菅原道真)をあらわした天神人形を贈ったりもします。
女の子の正月飾り
女の子の初正月には、華やかな押絵羽子板を贈るのが一般的です。
江戸時代には大名や公家の間で、女の子の初正月のお飾りとして贈るならわしがあったそうです。
江戸時代から羽根つきは女の子の遊びとして人気でした。羽根つきには「(邪気を)はねのける」という意味があるそうで、邪気払いの意味もあります。
また羽子板の羽根のむくろじ(木の実に鳥の羽をつけたもの)は、「無患子」と書き、「子が患わ無い」という願いもこもっているんですよ。
むくろじの羽根の様子が蚊を食べるトンボにも見えることから、羽根つきをしておくと夏になっても蚊に刺されないと言ったりもしました。一種のジンクスみたいなものですね。
蚊は病気を媒介することも多いことから、蚊に刺されにくくなるということは、子供が病気になりにくくなるということも意味します。
むくろじの羽の枚数は、3枚、5枚、7枚と縁起の良い奇数のものがあります。
浅草の浅草寺境内で12月17日~19日に行われる羽子板市が有名です。
羽子板の他にはてまりを飾る地域もあります。
正月飾りを贈る人
初正月の正月飾りは、母方の家族や親族から贈られるのがならわしです。
正月飾りは一人一つ贈るものなので、兄弟姉妹がいる場合も必ず一人一つずつ贈りましょう。
また破魔弓や羽子板はいくつあっても良いものとされているので、すでのお持ちのご家庭に重ねて贈っても問題はありません。
正月飾りを飾る期間
正月飾りを飾るのは、正月事始めである毎年12月13日ごろに飾り始め、年が明けて小正月の1月15日頃までです。
地域によっては一年中飾るというところもあります。ひな人形や五月人形と一緒に飾ったりもします。
初正月のお祝い
- お祝いを贈る時期
- 正月事始めの12月13日ごろまで
- 表書き
- 初正月御祝
- 水引
- 紅白蝶結
- 金額
- 5,000円~1万円
最近は現金でのお祝いも増えているそうですが、品物でお送りする場合、初正月では破魔弓(破魔矢)や羽子板をお贈りします。
男の子には破魔弓(破魔矢)や凧、天神人形など。女の子には押絵羽子板、てまりなどを選びます。
初正月の内祝い
- 内祝を贈る時期
- お祝いをいただいてから1か月以内
- 表書き
- 内祝(子供の名前で)
- 水引
- 紅白蝶結
- 金額
- いただいた金額の半額程度
初正月は身内のお祝いなので内祝いは基本的に必要ありません。
お返しする場合は、いただいた金額の半額程度のお菓子などをお贈りしましょう。
丁寧なお礼状を贈ったり、いただいた正月飾りと一緒に撮影した子供の写真を一緒にお贈りするのも素敵ですね。